『採用基準』を読んでみて思ったこと

始めに

この採用基準という本はvim-jpの#life-jobboardチャンネルでtomoyaさんが紹介していた本で、 前回の『生産性』と同様に読んだ方がよいという言葉を頂き、読了したので感想を書いていく。

感想

著者の伊賀泰代さんが所属していたマッキンゼーという会社での採用の経験を元に執筆されている。 ただマッキンゼーの採用基準について書かれている訳ではなく、「グローバル社会で生き抜く人材」について言語化されている。

仕事をする全員がリーダーシップという自覚をもつべきで、リーダーという役職が大事という訳ではない。 よく居る先頭に立って偉そうに命令をするのがリーダーではなく、チームの目標を達成するために成果を出せる人をいう。 この「成果を出す」という部分においては『生産性』という本と通じる部分もあり、目的のために実行へ移すことの重要性を感じた。

読んでいて特に感じたのは、「究極的にはリーダーシップとは経営者目線になること」ではないかと思った。 目標のために痛みを伴う判断をするときもあるし、必要な成果を出すということに注力する部分は、もしかしたら会社経営のような物かもしれない。

チーム全員がリーダーシップをもつということができれば、それは仕事として最高効率になるかもしれないが、同時に「そのような人」を見つけることの自体が非常に難しい。 そのリーダーシップというマインドを育てるためには、それ相応の環境に身を置いて鍛えていくしかない。

今後のキャリアのためにもリーダーシップというマインドがなくてはいけない。 人によって出せるリーダーシップにはタイプがあるようで、自分はどんなリーダーシップが出せそうか考えてみる。

自分が出せるリーダーシップとは

ここで過去のリーダー的経験リストアップしておく。

  • 前職の警備員時代(“自宅の"じゃないよ!)
    • 夜間責任者
    • 臨時警備でいくつか
  • ITエンジニアへ転職後、最初に行った現場
    • だいたい、参画後半年経った辺りから徐々に
  • 現在の会社で内勤へ異動後
    • 勉強会開催(ほぼ社内での個人活動)
    • テスト書けおじさんをやった案件

この中で厳密にリーダーという役職があったとすれば、警備員時代の夜間責任者くらいだろうか。 ただ今回読んだ書籍では、役職にかかわらず自分で前に出て成果を出すということをしたことがある経験を挙げてみた。

あまり誰かに説明するような文体じゃないのは分かってはいるが、備忘録も兼ねておこうと思う。

警備員時代

この頃のリーダー的な立ち回りといえば恐らく、「報告・連絡・相談」を上司と蜜に行うという社会人的な動きから始まったと思う。 ひとえに「報告・連絡・相談」と言っても、これができなきゃ仕事にはならないというのを学ばせてもらった。 要は警備員時代の最初の頃はまともにできていなかった訳だ。

リーダー的な動きで「自分の頭で考えて…」といえるか疑わしいが、対応の判断を委ねられたときに過去の事例を参考に動いたり、その場で意見を出すことができたことくらいだろうか。

警備業界じゃないと聞かない物だが、臨時警備というのはイベントとかにいる警備員は概ねこれに該当する。 基本は上司の判断とおりに動くが、状況に応じて判断するというのを求められるため、意見をいえるようになったときは個人的にも何か成長を感じた。

なんか懐しいな…。

ITエンジニアへ転職後、最初の現場

警備員からの転職し、SESの会社へ転職して最初の現場での話。

参画当初は立ち回り方もよく分からず、いろいろと藻掻く日々ではあった。 何といってもSVNを使っていたのが印象的だった。

この中での藻掻きの一環で、仕事環境の改善活動という物が価値に繋がるという経験をした。 どんな小さな改善であっても、それを積み重ねていこうという気持ちになった。

だいたい半年程経った辺りでチーム編成が変わり、発言の機会が増えるようになり、ファシリテーションやプロジェクトの進め方の話をする中心メンバーになれた。 気がつけば次案件の話が事前に来たり、ステークホルダーとプロダクトの方針について会話したり、タスクの割振りをする側になっていたのは感慨深い。

最後の方では、プロダクトのアーキテクト的な話をすることもあったり、実際に言語やライブラリ選定、ディレクトリ構造の方針決定など色々任せて貰えた現場だった。 一番の思い出はSVNメインで動いていた開発フローの一部が、Gitへ移行する足掛りになったことだ。

辛いことは多かったが、この経験は今後の糧となると思っている。 この頃の経験は「本当のリーダーシップをもって活動していたといえるのでは?」とか思いながら本を読んでいた。

内勤へ

最初の現場を乗り越えいろいろあった末、本社から声がかかり内勤に異動した。 内勤へ異動すると決まり、そこでも何をやろうかと考えた結果、現在定期的に勉強会を開くという活動をしている。

この「何かやろう」と思う切っ掛けは結構自然的で、内勤に異動するだけでは何も意味が無いと感じたからだ。 これも「自分で考えて活動する」という物の1つだと思っている。 あとは技術について日常的に会話をするという目的を達成したいというのがあった。 大変ではあったが、現場に出ていたときにしていた技術の会話を楽しくしていたいという気持ちがあって、この輪を広めるついでに自分が楽しみたいと思って活動している。

これを書いている少し前の案件では、テストコードの状況が良くない物に対してテストコードを増やすという活動を積極的に行なっていた。 ちょうどTDDについて勉強する切っ掛けもあり、仕事で活用できるならしたいという気持ちでプロジェクトメンバーにはひたすら「テストを書け」って言い続けていた。 当然ながら一番テストケースを考えて、テストコードを書きまくった自負がある。

今の自分に足りない物

過去から現在までを振り替えって、「なんだリーダーできてるじゃーん!」とか思ったけど、まだ自分には足りない物がある。

純粋にエンジニアリング力が弱い

これは少し前にleetcodeを薦められてやってみたが、これがまた全然問題を自力で解けない。 有名企業の採用では、エンジニアリング力を確認するために、こういった技術試験がある。 やってみて思ったのは、いままで我流の独学でなんとかなる問題しか出会わなかったということだ。

ソートや探索、さまざまなデータ構造を自力で実装できるような引き出しを作っていかないと不味いと感じた。

個人の成果っていう物が少ない

これは純粋にOSS活動的なことを「少しだけ」できているという話。 自分でソフトウェアを書いている数が少ない。

ずーっとdotfilesに時間を使いすぎている。 dotfilesは自分の中のコンフォートゾーンになってしまっている。

メンタルが弱い

これも潜在的にずっと抱えている問題。 自分の立ち位置やスタートダッシュに対して、極端にビビる節がある。

つまり自分に自信がもてない。 いざっていうときに、このビビりが出てしまって台無しになる経験をしている。

仮にリーダー的なことができているとしても、このビビりのままじゃいかん。

語彙力が弱い

オフ会での会話の中で、自分の表現力の弱さを痛感している。 完結に説明するっていうことが極端に下手で、相手に伝わっているか心配でいろいろ説明しようとして失敗している。

そこでいわれたのは、文章的なアウトプットが足りないとのことだった。 本を読んだり表現力を増やすということをしていった方がよいというアドバイスを貰った。

まとめ

次の動きとして次の物を課題としている。

  • 文章的なアウトプット
    • 次はブログで自己紹介ページを作る
    • スキルシートや職務経歴書のアップデート
  • 何かアプリケーションを作るという活動

あと文章的なアウトプットの一環として、このブログの中では「ですます調」を封印しているが思った以上に難しい。 自由な文体で好き勝手に書ける個人ブログという環境だから可能かと思ったが、丁寧な言い回しを考えるとき「ですます調」になって、 文体を統一しろとtextlintさんに怒られまくっている。

とりあえず、もう少し文章書けってことだね…。

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最終更新 2024-12-17T21:35:42
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